ゼノンは、ノアの背中を見送ると眉を下げた。
「やれやれ…。一番辛いのは、アナタでしょうに…。」
大きなため息が口から零れ出た。
「あ〜らら。心配性ですな〜ゼノン様はぁ♪」
ケラケラと頭上で甲高い笑い声が聞こえてきた。
ゼノンが上を見上げると、金の髪を右頭部で一つに束ねた猫目の少女が、ちょこんとマストに腰掛けていた。
クスクスと笑いを零しながら、少女はマストからヒラリと飛び降りてきた。
「あはは♪お守り役は気が気じゃなぃですねぇ。」
その言葉を聞いて、ゼノンはハハッと笑いを零した。
「そうですねぇ。心配ですよ…あの笑顔が余計に…ね。」
ゼノンは、眉を下げて微笑んだ。扉を見つめる目が少し物悲しく見えた。少女は、その様子をじっと見つめた。
ふと、視線に気付いたのか、ゼノンが少女の方に目を向けた。目が合ってしまい、少女は思わず目をそらしてしまった。
そして、くるりと反転しゼノンに背を向けた。…頬の赤みがばれないように…。
「さ…てとっ!アタシもノア様のトコに行ってこよぅっと!!」
声を張り上げながら、少女はノアのいる部屋にむかった。扉を開けようとドアノブに手を掛けたとき…
「リーナ」
ゼノンの低い声が、背中に当たった。
少女、リーナは体が熱くなるのを感じた。ドアノブに掛けた手が震える。鼓動が耳まで響く…。
「ノア様を…しっかり守ってあげてくださいね。頼りにしてますよ、リーナ護衛隊長。」
手の震えが治まった…。
リーナは、きゅっと瞳を閉じ、振り向かないままあいてるほうの手を上げ親指を立てた。
「もちろん♪」
そして、そのまま扉を開き中に入っていった。
「やれやれ…。一番辛いのは、アナタでしょうに…。」
大きなため息が口から零れ出た。
「あ〜らら。心配性ですな〜ゼノン様はぁ♪」
ケラケラと頭上で甲高い笑い声が聞こえてきた。
ゼノンが上を見上げると、金の髪を右頭部で一つに束ねた猫目の少女が、ちょこんとマストに腰掛けていた。
クスクスと笑いを零しながら、少女はマストからヒラリと飛び降りてきた。
「あはは♪お守り役は気が気じゃなぃですねぇ。」
その言葉を聞いて、ゼノンはハハッと笑いを零した。
「そうですねぇ。心配ですよ…あの笑顔が余計に…ね。」
ゼノンは、眉を下げて微笑んだ。扉を見つめる目が少し物悲しく見えた。少女は、その様子をじっと見つめた。
ふと、視線に気付いたのか、ゼノンが少女の方に目を向けた。目が合ってしまい、少女は思わず目をそらしてしまった。
そして、くるりと反転しゼノンに背を向けた。…頬の赤みがばれないように…。
「さ…てとっ!アタシもノア様のトコに行ってこよぅっと!!」
声を張り上げながら、少女はノアのいる部屋にむかった。扉を開けようとドアノブに手を掛けたとき…
「リーナ」
ゼノンの低い声が、背中に当たった。
少女、リーナは体が熱くなるのを感じた。ドアノブに掛けた手が震える。鼓動が耳まで響く…。
「ノア様を…しっかり守ってあげてくださいね。頼りにしてますよ、リーナ護衛隊長。」
手の震えが治まった…。
リーナは、きゅっと瞳を閉じ、振り向かないままあいてるほうの手を上げ親指を立てた。
「もちろん♪」
そして、そのまま扉を開き中に入っていった。