「あっ、忘れてました。」
ディヴァイアは何かを思い出したかのように、眉をあげた。
「ノアさん。貴方が持っているその、木箱ですが…。」
と、ノアの木箱を指を差す。
「それ…初代アダムが作ったモノですよ。子守歌代わりにね。
どうやら、天に連れていかれる時、一緒に持っていかれたのでしょう。」
ノアは、木箱を見下ろし、優しく撫でた。
「まぁ、歌詞はメドゥーサが独り魔界にいるときに作ったみたいですがね。」
ディヴァイアは、手に顎を乗せ、頬杖をついた。
相変わらず、メドゥーサはディヴァイアを睨み付けている。


どうもスッキリしねぇ…。まだ、何かが引っ掛かる…。


「で？何でてめぇがこのことを知ってんだ？」
メドゥーサの鋭い眼光がディヴァイアを捕らえる。
ディヴァイアの口角がゆっくりと上がり、目が細目に開かれた…。