夏休みが終わり
学校が始まった。
今年の夏にみた笑顔を
忘れられないまま。

「麻衣ー!!おはよ!」
「由佳ぁ。おはよ。」
「もう学校だよ!どーする?」
「だるいよねえ…。もう本当に授業つらい」
「もう帰りたいっ」
「ねー」

高橋由佳は私の親友でもある。
でも1番の親友は剣道部の皆。
特に同学年の女子。
大好きなの。
でも今日は朝練なかったから
朝会えなかったの。
だからへこみ中。

「麻衣ー?」
「…あ、ゴメン。聞いてなかった」
「もおー。あ!!ねえっあれ。」
「え?あ。拓海だあ」

中川拓海は由佳の好きな人。
結構なイケメン…らしい。
でも私にとっては普通。

「…まじカッコイイー」
「あはは…」
「あ。隣、雄大いるし。」
「…え。」

笑顔が忘れられないような
可愛い人が東山雄大。
私は…
雄大に恋してしまったのかな。
名前で反応して
すぐさま隣を見てる。

「よしっ。麻衣。話かけにいくよ!」
「え、だ、ええ!」
「拓海ーっ!!!!」
「あ。高橋。」
「おっはよ!!!!」
「おはよ」
「てかてかあ。雄大じゃま。」
「はあ!?」
「さっさとどいて」
「きもっ」
「キモくない。ほら、邪魔だよ。」
「…ちっ」