「調べて欲しい奴?」
「あぁ……」
「そんなことしている場合じゃ……」
「もし、俺が思った通りだったら」
学と葛城はじっと俺を見た。
もし、俺が思った通りだったら、きっと殺すだけじゃ気が済まないかもしれない。
「………誰だ」
静かに学が聞いてくる。
一度だけ見たことがあった。書類上で。俺と麻理亜が最も忌み嫌う奴。
「………真鍋、秀一」
「!」
「麻理亜の………義理の父親だ」
俺の言葉に二人は目を見開く。
「俺は、金を用意する………そっちは頼めるか?」
俺は真っ直ぐ学を見つめた。
学はふっと笑うと大きく頷いた。
「任せておけ」