地面に叩きつけられて、何とかナンバーは確認できた。


「私の責任です」

「否、葛城はよくやってくれた。ナンバーさえ分かればいい」

「しかし、奥様に何かあったら……っ」

「………」


ギリッと拳を握り締める。
どこの誰だか知らないが、ふざけやがって。麻理亜に何かしたら殺してやる……!!


「敬夜!」


俺達の横に車が止まり、中から見慣れた男が現れる。


「………学」

「あの子が誘拐されたって……」

「あぁ……葛城がナンバーを覚えている。」