ここで取り乱したらいけない。
早く、麻理亜を助けなければ。
深呼吸を一回する。
「葛城、今どこにいる」
『社長のマンションの近くに』
「そこを動くな、今から行く」
そこで一旦会話を終わらせ、俺は室内を見渡す。
「すまないが、会議は中止だ。」
「?社長……?!」
止める重役達を振り切って俺は会議室を飛び出した。
携帯で葛城ではなく別の番号を呼び出す。
『………どうした?』
「学、助けてくれないか」
『敬夜?』
「麻理亜が、誘拐された」
こんな時ほど警察に知り合いがいてよかったと思う。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…