「じゃあ、なにか頼む」
「それも、だめ。大丈夫お弁当ちゃんと持っていくから」
「でも何時終わるか分からないぞ?」
「そのときは、葛城さんとお話してる」
葛城とは、今は俺の秘書をしている優秀な男。
毎日のように出入りしている麻理亜を知らない者はいない。
特に葛城は何時も俺のそばで仕事をしているから必然と麻理亜と話す機会は多かった。
「………」
「敬夜さん?」
「あ……あぁ……じゃあ、今日も頼むな?」
「うん!」
にっこりと笑みを浮かべる麻理亜に俺も笑顔で返した。
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