「ん……!??」
目が覚めるとそこは、さっきのバーだった。
「紅葉ちゃん起きてる??」
俺の顔を覗き込んだのは、目黒だった。
「なんだよ?」
喧嘩口調で言うと、目黒はニコリと笑い俺の頬を殴った。
「痛っ!!なにすんだ!!」
やり返そうとしたとき、体が動かず何もできなかった。
「紅葉ちゃんてば、分かりやすいね。
顔に
"なんで動かないんだよ"
って、書いてるよ」
そういえば、昨日ここを出ようとしたときに倒れたんだっけ…??
それからの記憶がないけど……
「だから、なに???」
図星をさされ、何も言えなくなった
「昨日も説明したばっかじゃん!
もしかして、意識が朦朧としてて忘れた???まぁ、どっちでもいいんだけど。
これはね、体がダルくなったりする薬でさ。
大丈夫、依存はしないから。
だけど、紅葉ちゃんは三つも飲んだから、一週間ぐらい体が動かないかもしれないね」
さっきコイツ、恐いことサラッと言ったよな……
最悪じゃんか…
一週間も体動かないなんて、ありえねぇ!!!!!