「はぁ――――――」



「ちょっと、紅葉そのため息何回目だよ」


と葵に言われてしまった。



仁に別れを告げられてから、約一ヵ月が過ぎた。


別れた一週間は、ノイローゼのようだったらしい。

少しだけ、気持ちもかるくなってきて久し振りの登校だ。


そういえば、神七とは全く会っていない。


今日聞いたのだが、葵はNo.1の副総長の晃先輩と付き合っているようなのだ。

俺は喜んびたい反面、親友の幸せを祝福できない自分がいた。


自分は、別れてしまったからといって人の幸せを素直に喜べない……
弱虫な俺…………




で、どうしてため息を吐いているのかと言うと―
一ヵ月顔を出していなかった奴が登校しているのが珍しいのか、分からないが他人の視線をひしひしと感じた。



教室に入ると、ｸﾗｽﾒｰﾄの話し声がピタリと止んだ。


「ぁ…おはよ」