「!!紅葉!!!!!」


仁は、俺の声に気が付いてくれたみたいで、今まで殴っていた奴を離して、俺のとこに急いで駆け付けて来てくれた。



身動きのとれない俺に、自由を与えるように縄を解いてくれた。


そして、抱き締めてくれた。
俺はただ、仁の背中に腕を回して泣くことしか出来なかった。


「じん……ヒック、」

「紅葉、ごめんな…ごめん……」



仁は、ずっと謝ってるだけ。

俺は、だんだん眠くなってきて……


仁の声を聞きながら、眠りについた。