今は、朝の7時。
「ふぁ~…」
俺は、起きながらやけに昔の夢を見たなと思った。
だが、余韻に浸る時間はない。
学校に行く仕度をしなければ、ならない。
8時10分に寮を出れば、学校には間に合うのだが…
念には念を、ということで早めに出ることにしている。
起き上がって、リビングに行くと既に葵と神七が居て、朝飯を食べていた。
「おはよ~、紅葉」
「紅葉、おはよう。朝からお邪魔してます。」
「あぁ…ぉはよ」
俺の挨拶へんだな。
そう思いながら、顔を洗い気合いを入れる。
朝飯を食って、ただいま学校に登校中。
もちろん、葵と神七とで。
「チッ、アイツら紅葉になんちゅーことしてんのや!!!!」
「やりやがった奴、ぶっ殺す!!!」
どうして、二人共怒っているのかと言うと、理由は簡単。
俺の下駄箱だけが、汚く荒らされているのだ!!
「上靴に画鋲なんて入れんなよ。
それに、俺のとこだけゴミかなんかで汚いし、学校の靴箱だというのに」
「紅葉、俺のとこに靴を入れたらえぇ!」
葵がいかにも、名案という感じで言ってきた。