「お…お前、朝のバイクの男じゃね―か!!!」


そうコイツは、No.1の天龍の総長だったから。


「高2の生徒会長の白泉仁だ。覚えてたんだな、朝のこと」



なんだ…普通じゃん!!!
俺ってば、てっきり喧嘩でも売られてしまうのかと思った。


握手を求められたから、手を出そうとしたら急に手首を掴まれて、仁に抱き締められた。


「あの…白泉先輩???」



あまりに急過ぎて、頭が真っ白だ。


耳元で白泉先輩が、

「久し振りだな、紅葉…」


そう言うと、仁の腕から解放されて白泉先輩は、何処かに行ってしまった。



なんでだろ????
白泉先輩に抱き締められた時、懐かしかった……
あれっ、なんか俺大事なこと忘れてる??


「先輩、いい加減に紅葉を離っせつーの!」


神七は、そう言って俺の肩に腕を回してきた。


神七とは違う感じ…
一体なんだよ!?
この変なもやもやした感じは????


もういいやっ!!!
考えてもでないんだから、寝てしまおう!!


「葵、帰ろ―??疲れた…」


「えっ!??飯はいいんか紅葉??」


葵は、驚いて俺を見たがすぐに普段の顔に戻った。

「うん、神七は一人で食べたら?俺、オムライス食べたし。葵も終わってるし」


仁のことは、気にしないことにした。
そして、俺と葵は神七を置いて自室に帰った。

それにしても、今日の金髪男が生徒会長だなんて……
意外だった。