海は子猫の時に見たきり。

青く大きな塩辛い水溜まりという印象しか残ってない。

久しぶりに見た海は、初めて見た時と色が変わってた。

綺麗な赤。

夕暮れの色だ。

(味が変わってなかったのは、残念という他ない)

海から叔父さんの家は、あまり距離はない。

道には

『凄い速さで動く固い生き物』

がたまに通りはするが、そいつらが通るのとは別の

隣の道を歩けば安全なのだと父猫に教えてもらい

何事もなく目的の家へと俺達は着いたのだった。