「田原―!!!もぅ何ぃぃ??」
梨子と話してると耳に飛び込んできた声。
相原先輩じゃん・・・
田原先輩にベタベタしやがって――!!!
「最悪…」なんておもってたら梨子が
「あーらら。また相原先輩、ベタベタしてるよ―。田原先輩も可哀相だねー」
おお!!共感できる人がここにいたっ!
「梨子もそぅ思う?!イライラするんだよね。あーいうの見てたら」
「思うよー。てか明らかに相原先輩、田原先輩のこと好きだよね」
「でもただのたらしかもしんないよー?」
「確かにー。わかんないね」

はぁ…相原先輩ムカつくけど、ちょっと羨ましかったりする。
「話せていいなー。」
「どうしたの?」
え?!
アタシは後ろを振り返った。
そこにいたのは田原先輩だった。
「えっ?あぁ…いや、別に…あはは」
あまりの出来事にビックリした。
「え??なに?どーしたの?」
アタシの最後の笑いが気になったのか、話しかけてきてくれる。
本当は嬉しんだけどね…何を話せばいいのか。
「いやー、ちょっと色々ですね…」
「ふーん。そっか。頑張れ!!じゃっ」
そういって田原先輩はどっかへ行ってしまった。

最後の『頑張れ』ってなんだろ…


もしかしたら、もうこの時点で田原先輩に見透かされたのかもしれない。