「怜南だって好きで付き合ってないから」


「え・・・」


「あいつだって、遊び」


「俺さ、今まで遊んできた女
 みんな最低なやつだった」


「・・・」


「けど、あんたは違ったんだよね」


「え・・・」


「なんか、振り回しちゃだめだなってさ」


「狭山くん」


「なぁ」


「ん?」


「2人きりのときは、裕って呼んで」




月明かりに照らされた横顔は


きれいで…



「裕」




見とれてた


気がつけばあなたは

振り向いて



「今日のこと忘れさせてあげるから」



一言呟いて




あたしにキスを落した