その後も同郷ということで

親しげに話しかけてくる彼に

私はときめいては心が揺れた。


しかしその想いは彼の顔を見た時だけ

ひょこっりと現れるもので、普段は

忘れていた……というよりは

好きになっても仕方ないという先入観から

敢えて彼の事を考えないように

していたのかもしれない。