そんな私を彼は気遣ったのか

まだアルコールが

体内に回っていない早い時間から

しきり私に向かって話し掛けて来た。


「砂川さんは本島のどこの出身だって

言っていました?」


「私は名護。宮良君は本島じゃないって

言ってたよね?」


「俺は宮古島ですよ。

宮古島は来たことありますか?」