『一人で考え込まないで。少しは話してくれよ。俺、頼りないかな?』
…なんだか、凄いことになってる?
私が、何か悩んでるような。
誤解、解かなきゃ!!!!
『あのさ、つ、付き人って?』
あなた、芸能人なの?
そう続けようとした時に、私の言葉を、拓が遮った。
『付き人って言うのは、普通じゃ、力士とか芸能人のことを言うんだけど』
あれ?違うの?
また、私の思い過ごし?
『た、拓って!!!!芸能人じゃないの?!』
私が声を上げると、拓は一瞬、目を見張ったが、すぐにお腹を抱えて笑い出した。
見たこともないくらい、取り乱して。
『た、拓?!』
『ご、ごめんごめん。だ、だって、俺が、俺が芸能人だなんて!!さくら、どうした!!!!』
それでも尚、笑う。
その姿を見て、なんだか恥ずかしくなってしまった。
とんでもないことを考えていたのかしら、と思って。