『明仁さん、雅さん、これからよろしくお願いします』
深く頭を下げる。
感謝の気持ちを込めて。
そして、瞳に滲む涙を隠すために。
『白純美、よろしくな』
大好きな拓の笑顔。
『困ったことがあったら、いつでも聞いてね。西条の女同士、仲良くしましょう』
優しくて、やはりどこか面白い雅さん。
『これからは西条の家族だから、自由暮らしなさい。ちなみに拓に飽きたら、私が相手してやるからな』
『父上……!!!!』
『明仁さん?!』
『はっははは』
さすが西条家の父、明仁さん。
軽い冗談も、その容姿で、その美形で言われると、一瞬ドキッとしてしまう。
年齢も分からないくらい、見た目はかっこいい。
雅さんだって、まだまだ若いお姉様みたいだし。
どうなってるのかしら、西条の人たちって。
私も、いつまでも若々しく居られるのかしら?