『それで拓様。白純美様についてはどういたしましょう』
『さくらはまだ眠ってるから、無理には起こさないでおく。頼稜、さくらの服はよろしく頼んだからな』
『分かっておりますよ。真優と少し相談する予定です。あの子は、こういうことについては、この家の誰よりも知っていると思いますので』
『確かに、女については、真優には敵わないからな』
二人はケラケラと楽しそうに笑う。
───────真優?
まひろ。
一度聞いたことあるわ。
そう、確か秀介くんの付き人。
会ったこともないから、どんな方か読めないけれど。
話の内容も、夢うつつな私の脳では理解出来ないみたい。
『じゃあ後で。色々頼りにしているからな』
『それまで白純美様と楽しいお時間をお過ごし下さいね。では、失礼します』
よ、頼稜さんっ?!
顔を見なくても、ニヤニヤ笑っているのはなんとなく悟れる。
一瞬で顔が熱くなる。
でも、必死で眠ったふりをしなくては!!!
バレたら、それこそ恥ずかし過ぎるわ…!!!!