────────眩しい…
目を開けると、朝日が部屋に射していた。
ああ、朝なのね。
そう知って、とても安心した。
あれは夢だったのね、と。
妙にリアルな、今でも鮮明に思い出せるような、不思議な夢だったけれど……。
そういえば、なんだか頬がとても温かい。
ううん、手も温かい。
ものすごく心地よくて、もう一度瞼を閉じる。
その夢うつつなまま、温もりに身を任せる。
そうしていると、なんだか声が聞こえてきた。
『そうか、分かった。父上と母上には、午前中にはそちらに行くと伝えてくれ』
『かしこまりました』
拓と、頼稜さん?
とても近くで聞こえる。