身長は、やっぱり小さい。
私より…少し小さいかもしれないくらい。
容姿は完璧で、整った顔立ちも、瞳も、拓と同じ。
けれど、秀介くんには、どことなく、鋭さがある。
刀のような、針のような。
髪の色、銀。
でも、最初に見た時でも全く驚かなかった。
とても似合ってるから、かしら?
もう、“銀”自体が、秀介くんという雰囲気。
拓を楽しそうに、柔らかく受け入れているけれど、
その以外は、邪魔だ、と言わんばかりのオーラ。
──────銀。
拓と同じく、いかにも秀才だけれど、纏うオーラや雰囲気は、全く違う────。
前に、拓が言ってたっけ。
纏う儚さも、違う。
拓が、散り行く桜ならば
秀介くんは、溶け行く雪。
何度降り積もっても、熱で溶けてしまうような。
心の奥にある、熱で。