―――あなたは?今幸せ?


聞けばよかったと
みのりは考えた。

いつも肝心なことが
怖くて聞けないのだ。


結婚したのだろうか
仕事は順調だろうか

いろいろな疑問が
頭に浮かんでは
溜まっていく。


それはずっと昔から
消化しきれずに
どんどん増えていく。


素直になるのが怖かった。

自分で望んだ結果なのに
門倉に結婚したと言われれば
何も感じないわけはない。


なんて自分勝手なんだろう。

何も望まないつもりで
1人で決めて町を出た。

それなのに
会ってしまえば心が揺らぐ。


でもわかっているのだ。

答えは昔も今も1つしかない。