「あー!!サッカー部終わっちゃったー!」


「マジで!?」


「最悪ー!」


教室についたころには朝練は終わってしまっていた。


あたしの1日のエネルギー源が…。


ちろ、と光希の方を見る。


男子のグループの中心にいた。


…なんでだろ。


昔から光希の周りにはいつもたくさん友達がいた。


男子のイベントには欠かせない存在なんだろう。

特別話題を持ってるワケでもないのに。


男子にもモテる。


あ、そーゆう意味じゃなくてね?


「おーはよっ!希美!美穂♪」


「気安くあたしの名前を呼ぶな。」


「あははっ☆ごめんねー♪」


この男の子は瞬くん。いかにも"天然"って雰囲気が漂ってる。


実際、性格も天然なんだけどね。


童顔ですっごくかわいい。


美穂のことが好きらしいけど…。


その思いをストレートに伝えすぎて美穂も呆れている。


「瞬…うるせーな。」


少し眠たそうに光希が言った。


「そだね…。」


「HR始めるぞー。」


そう言って入って来たのは担任。


みんなが一斉に席につく。


「じゃー出席とるぞー。」


淡々と名前を読み上げていく。


ぼーっと窓の外を見る。

窓側の席って気持ちいいなぁ。


風が気持ちいいし。