「…朝からうるさい」


低い声がドス黒く聞こえて思わずゾクリとなる。


やっとの思いで引き剥がした腕はあっさりとまた引き寄せられて、今度は逃れられない位強く抱き締める。




「…離さねー」



まだ眠そうな表情は不機嫌さを伴って、どうやったらこんな顔になるのか分からない整い過ぎた顔立ちに位置づいた瞳はあたしをギロリと睨んだ。