「19年前、
滝塚 長次郎【たきつか ちょうじろう】。
滝塚財閥の社長。あなたと私のお父様ね。
が、ある女優さんに恋をしたの。
もちろん。社長と女優の恋はスクープよね。

大見出し記事の。

ちなみにそのとき、
お父様には、正式な妻がいたわ。
私のお母様ね。

正式に妻がいるということは、
必然的に、あなたのお母様。
女優の綾部 奈月【あやべ なつき】は、
お父様の愛人になるわ。

まぁ、新聞やらなんやらでさんざん騒がれた後、
お父様とあなたのお母様に
子供ができるの。


それがあなた。


そして、お父様は愛人との間に子供が
できてしまったことを、新聞記者にしられてしまうの。

お父様は、悩みに悩んで、
あなたのお母様と別れ、
あなたのお母様の兄にあなたを預けたのよ。」



一気に話されて、
頭が混乱しそうだ。

ようするに、
お父さんは私のお母さんの兄で、
新聞記者に私の存在をしられてしまったがゆえに、
預けられたと・・・。


てか、
お父さんにお母さんは死んだって言われてたのに。

生きてたことがびっくりだよッ!!!



「私の話。
理解できたかしら?」


『まぁ一応。。。』


「そう、なら話すことは多分もうないわ。」


『多分ですか!?』


「そうよ。多分ね。」



なんで、私はこんなにも深刻な話をされているのに
冷静でいられるんだろう。。。

自分でもなぜだかわからない・・・。