ここが山城の屋敷か…。



そびえ立つ、自分の屋敷よりも遥かに大きい建物を見て、灯世は素直に感激した。



いくつかある大きな窓からは光がもれ、庭園をも明るく照らしている。



その広大な庭には、池や滝、更には鯉までもが飼われていた。



「大守護者殿、よくおいで下さいました。」



通されたのは、間に立ててあったであろう襖を取り去った広間だった。