数日後、灯世は熱が出て床に伏した。
あの感触が忘れられず、フッとした時に思い出される。
そういう日が続き、精神からの疲れが手伝ったのだろう。
みるみる間に熱は上がり、灯世は丸一週間分寝込んだ。
最初の3日は起き上がることも出来ない有様だった。
「灯世。」
やっと熱が下がると、八重が改まって灯世を部屋に呼んだ。
「はい。」
こうして差し向かっているのは気が重い。
早く説教でも何でも始めて、早く終わらせてくれればいい。
内心、灯世はそう強く願った。
「お前、守護者とは本当は何か知っていますか?」
ええと…。
確か、昔たらたらと長いものを覚えさせられた。
今となっては曖昧になっている。