透の体を見た沙綺は驚きを隠せずにいた。
服は斬られているのに、体には傷跡がない!
しかも色が鉄色に変わっていたのだ。


「あんたその体!?…まぁいい!先に片付けるぞ!」

沙綺は優先順位を退魔に変更して、体勢を整え始めた。


「沙綺、俺があいつ等を倒す間……すまんがもう一度結界を張ってくれ。」

突然言い出した透の言葉に、何か裏があると感じた沙綺は、無言のまま結界印を切り始めた。


透はそれを確認して戦闘を再開した。


その時である…。


「何!?」

先ほどバラバラにしたはずの骸が再び体を組み直していくのが見えた!

「チッ……厄介な!」

そういった透は手近な一体を金色の目で見つめ、狐火で灰にした!


「灰になっちまえば戻れないだろう!!」

そして彼は次の目標へ向かって駆けだした!