「神楽!俺が動きを止める!その間に一体ずつ仕留めろ!まずは右の奴からだ!」

そう言い終わると沙綺は呪符を右の一体に投げつけた!

透は動きが止まった骸武者めがけて獣のような速度で突進した!
そして炎を纏った右手で骸武者を殴り飛ばした!

骸武者はなすすべもなくバラバラに砕けた。


「いいぞ神楽!同じように行けばすぐ終わる!」
沙綺は相棒の攻撃力の高さに頼もしそうに声を上げた。


「………………。」

だが、透は続けての攻撃には移らずに沙綺の元へ帰ってきた。


「どうした!?あいつ等にチャンスやると面倒だぞ!?」

沙綺は透の行動が理解できなかった。


「待て沙綺…殴った感覚がおかしい。
…妖気が薄い?あれじゃ標本のガイコツ殴ったのと同じだ。」


「当たり前だろ!?動き止まってんだから!バカな事言ってんじゃねーよ!」

沙綺はあきれかえって叫んだ。


「違うんだ!攻撃して分かった!
俺に憑いてる妖が警戒してるのはこいつらじゃない!他にいる!」

そういうと再び透は周囲に向けて注意を払った。