「人間のルールなぞ妖のワシが知るか!いいから放せ!はーなーせ!」


ワタワタワタワタワタワタ


「まぁいいじゃねーか神楽、月読ちゃん嫌がってるしよ?それより忍達来たぞ。」


そう言う沙綺の視線の向こうから、忍達が見えた。


「お待たせ!お兄ちゃん達と、はぐれちゃうかと思ったよ。」


彩音が近づいて来て言った。


「それは大丈夫だけど…そこの人は誰だ?観光客の外人か?」


透は目だけを動かして、忍の横に立つ刹那を見た。


「んーん、刹那さん。皆と話してみたいって言ってたから連れてきたの。」


透は彩音の言葉を聞きながら刹那を見ていると、視線に気がついた刹那の方から近寄ってきた。


「貴方が神楽?」