「あ?え?月読、命さんと知り合いか?タマモ?」


透がキョロキョロしていると、月読が背伸びして透の頭をガシッと掴んだ。


「よいか小僧、こやつは三大妖怪の一人、金色白面九尾の妖狐だ!」


「九尾って?あの九尾か?…居たのか本当に?」


「目の前におる!」


透は月読に掴まれた頭を、ギリギリと動かして命を見た。


「じゃあ、命さんは敵なのか」


命はその言葉にため息をつきながら答えた。


「バカねぇ、私が坊やの敵になるワケないじゃない。一番のお気に入りなのに。」

そう言って透の頬に口づけをした。