「おい誰だその子めちゃくちゃ可愛いじゃねーか」


沙綺はマジマジと月読を見ると、透に問いかけた。


「可愛い…?名前は月読だ。」


透は沙綺の「可愛い」発言を聞いて月読を見た。

目の前でネコ耳がピコピコ動いている。…どうやら嬉しそうだ。


(やっぱり元愛玩動物だけあって可愛いと言われるのは嬉しいのか…?)

透がそんなことを考えてると、月読が沙綺に近づいて行った。


「お前は何者だ?ワシの名は月読だ。よろしくな。」


月読は最もシンプルな挨拶をした。


「月読ちゃんかぁ!いい名前だねぇ!そのアクセサリーも斬新で可愛いよ!俺は沙綺。よろしく!」


なにも知らない沙綺は1人ではしゃいでいた。


「さ、沙綺ちゃんデレデレだねぇ。」


「その内痛い目見るから放っときましょ。」


そう言って双子は顔を合わせてニヤリと笑った。