床に降りた月読は尻尾をピンと立てて、あくびをしながら背伸びをした。


「ふぁぁあ!よう寝た。…ここは家か?う〜む、猫の体だと視界が低いな…。」


    ボムッ!


「最近はこの体に慣れてしまったのぅ…猫は猫で便利なんだが、人間と生活するには不便だ。」


月読はそう言って巫女姿になると、自分が上手く変化出来たか確認した。


「俺にはどっちでもいいけどな…んじゃ、先に行くぞ。」


透は早く荷物を下ろしたかったので、スタスタとリビングへ歩いて行った。


「おぅ!神楽、何か久しぶりな感じするな!」


リビングに入ると、椅子に腰掛けて右手を挙げた沙綺が居た。


「沙綺、帰ってたのか?白蓮様の方はいいのか?」


まさか帰ってたと思わなかった透は、少し驚いた。