「月読」

キンッギギンザシュッ


「くっ!避け切れぬか。」


とっさに刀を振り回した月読だったが、頬と左腕に傷を負ってしまった!

左手をダラリと下げて血が流れ落ちるのが見えた。


透は鎌鼬を睨みつけて焔狐に木を駆け登るように思念を送った!


「チョコマカうるさい狐が」

そう叫んで飛び降りた鎌鼬の着地点に向かって透は狐火を放った!


「クソッしつけーんだよ」


鎌鼬は狐火を叩き斬るために刀を振った!


「それを待ってたぜ」

炎が爆砕する間を縫って、透は鎌鼬の背後に回り込んでいた!


「何」


   ズバッ


「ぐぁぁっ」

背後からの一撃を避けきれずに、鎌鼬は背中に深手を負った!