「ふぅ…そうねぇ、晩御飯抜きは可哀想だからしないわ。
でも、手伝ってくれるならお魚一匹増やしてあげてもいいわよ?」


忍はニコッと笑って月読に言った。


「にゃに!それは約束か!?絶対か!?」

月読は透の頭から身を乗り出して忍に聞いた。


「ええ、手伝ってくれるなら…ね?」


「そうかそうか!それなら早く言えば良かったのだ!」


シュタッ…ボムッ



月読はそう言うと透の頭から飛び降りて一回転すると、見慣れた巫女服姿に変身した。


「にゃっはっは!仕方ないのぅ。どれ、小僧の荷物を持ってやろう!」


そう言って月読は透の手から荷物をヒョイヒョイ取り上げた。


「んなっ…お前最初から…ムガムゴ!」


透が文句を言おうとしていた口を彩音が後ろから押さえた。


「しっ!お兄ちゃん怒っちゃダメ。お姉ちゃんがヘソ曲げたら困るでしょ!?
しーちゃんが上手いこと言ってくれたんだから感謝しなきゃ。」


透はその言葉を聞いて冷静さを取り戻した。


そして忍がこちらに向かってペロッと舌を出して笑ったのが見えた。