「何だじゃねぇ!!お前一人だけ楽してないで手伝え!!」


透は目線を上に向けて叫んだ。



実は透達が重い荷物を持って歩いているのに対し、月読は元の猫の姿に戻って、透の頭に後ろから張り付いて乗っていたのだ。

器用に透の両肩に後ろ足を立てて、前足を頭の上にだらしなくかけている。

月読は前足で透の頭をペシペシ叩きながら言った。


「馬鹿者!どこの世に猫に荷物を持たせる奴が居るんだ!愛玩動物を尊べ!!」


「だぁぁ!誰が愛玩動物だ!いまさら猫ヅラするな!降りてこれ持て!!」


「やだ。」


「やだじゃねぇ!働かねぇと晩飯抜きだ!」


「にゃにぃホントか忍」

透の飯抜き発言に過敏に反応した月読は忍の方を見た。