透はタオルを置いて席に着くと、全員一緒に手を合わせて食事を始めた。


(相変わらず美味いな…。)

毎食忍が造っているから食べ慣れてくるかと思っていたが、やはり美味いと毎食感じる透であった。


(里で食べてた料理が不味かったのか?それとも俺の舌が大袈裟なのか?)

焼きたての卵焼きを頬張りながら透は考えた。

黙々と食事を採っていると不安そうな顔で忍が話しかけてきた。


「調子悪いの?それとも美味しくなかった?」

透は忍の方に顔を向けて見ると、箸を止めて不安そうに見つめる忍の顔があった。


「ん?体は痛いが調子悪い訳じゃないよ。忍の飯が不味いなんて思ったこともないぞ?どうかしたか?」


「ん…ならいいの。ちょっと心配しただけだから。」

そう言って再び忍は味噌汁に口を付けた。

その代わりに話始めたのは月読だった。

月読は目の前に置かれた牛乳とメザシを美味しそうに食べながら透に言った。