「少し違ったのぅ。結界士の真の能力は、空間の支配にあるのじゃ。」


「!?空間の支配…ですか?」

沙綺は眉間にシワを寄せて考えていた。

その様子を見て白蓮は続けた。


「そう考え込まぬともよい。簡単に言えば、自分の考えた場所に好きな形の箱を造るだけじゃ。」


そう言って白蓮は両手を前に出すと、四角い形の箱を造る動作をした。


「沙綺や、お前の目の前に箱を造る想像をしなさい。
それが結界です。丸い箱、四角い箱と形は色々…ね?
その箱に色を付けましょう。それが種類だと考えたら分かるかぇ?」


沙綺は頭を掻きながら、なんとなく…と答えた。


「その空間の大きさや固さを決めるのは、結界士の自由…つまりはその空間は結界士の支配下にあるのです。」


いまいちよく分からなそうな沙綺を見て白蓮は続けた。