「…ところで、一つ聞きたいことあるんだがいいか?」

透は箸を休めると、彩音と忍の顔を交互に見ていった。


「なぁにお兄ちゃん?」

彩音がいち早く答えた。
忍はまだ口をモゴモゴさせて食べている。


「お前達が召喚できるモノに、俺の修行に付き合えそうな奴いるか?」



彩音は唐揚げを一生懸命手を伸ばして取りながら言った。

「ん〜…んぁ。修行?どうしたの?」



「そうだな、話せば長くなるが…要は自分の力をもっと引き出したいんだ。」


「あんたの妖憑きの能力のね?今じゃ不満なの?」

おかずを飲み込んだ忍が疑問を口にした。



「…ああ、俺はまだ力を使いこなせていないんだ。親父、母さん、爺様の誰よりも。
だからこれからの戦いに向けて、ぬえが傷ついてる今のうちに強くなりたいんだ。」



それを聞いた忍と彩音は顔を見合わせた。