「それは…。」


そう言って白蓮は考え込んだ。




「御館様にも考えがあって言えないのよ。
深く突っ込まなくても必ずいつかは教えて頂けるわ?ね?」

忍が透の肩に手を置いて、熱くなりかけた透を制した。


「そうか…分かった忍。白蓮様にも考えがありますよね…。」

透は忍に声かけた後、白蓮にそう言った。


「言わないのは貴方のためだということだけは、信じとくれ?」

白蓮は辛そうな顔でそう答えると、透を見つめた。





「さぁ、そろそろ私たちも失礼しましょう?
…御館様、また参ります。何か緊急時には必ず連絡を下さい。」


忍は白蓮の様子と、会話の流れから判断して透と白蓮の会話を打ち切った。

「ええ、次は必ず式神を飛ばすさかい。ありがとうねぇ忍。」


「じゃあ、失礼します白蓮様、お体を休ませて下さい。」

そう言って透も挨拶すると、白蓮の部屋を後にした。