「…確かに、勘弁して欲しいですね。」

透は、沙綺や彩音達が自らの意志で裏切った場合、戦えるのか考えた。


(やはり無理だ。戦えるはずがない!)


「だからじゃよ。妖の中には洗脳する事が可能な者も居るのじゃ。
それに打ち勝てる保証もないじゃろう?
奴らが貴方を仲間にしようとする理由が分かったかの?」



「はい…確かに能力で考えても邪魔になる存在ですし、妖から見たら仲間にするか、殺すかになるでしょう。」

白蓮は透が理解したことに満足そうに頷くと続けた。



「じゃが、何故貴方を狙わずに退魔士本部のここを襲ったのかは、話は別じゃ。」


「…そこです。何か思い当たることは?」


「無いわけではないが…。今はまだ言えぬ。」

まさか白蓮が隠すなどと考えもしなかった透達は驚いた!


「な、何故言えないのですか?!」