「どぅしたのしーちゃん?お顔真っ赤だよ?」


彩音が箸をくわえたまま忍に言った。


「…へ?…!!な、何でもないわよ!
じゃあ後は頼むわね。彩音もお風呂行くんでしょ?先行くわよ?」

忍はそそくさと、自分の食器を持って立ち上がった。


「あぁん、待ってよぉ。」

彩音はカチャカチャと急いで残りを食べた。


「よし、俺もごちそうさまでした。
それにしても、ホント忍は料理が上手いな。
最近飯が楽しみになってきたよ。」

透は何気なく思ったことを言った。

「…………///」

忍はキッチンに食器を置きに行ったまま黙っていた。

そこに彩音も食器を下げに行くと、ふと隣の忍の顔を見た。


「どうしたのしーちゃん、そんなにニコニコして?」


「…!!…さぁお風呂ね!行きましょ彩音!」

忍は彩音の手を引いて、足早に去っていった。