ガラガラ…カラン…



白蓮と御影が見つめる先で盛大に土煙を上げたガレキがあった。

そう、そこは先ほど鵺が突っ込んだ場所。

退魔士達の雄叫びや、妖の戦う破壊音が周囲のあちこちで巻き起こっている中、その場所からやけにはっきりと、鵺の声が響いてきた。


「クックックック!少し侮っていましたねぇ。
少々本気にならなければいけないようです。」

そう言ってガレキの中から立ち上がった鵺は、肩のホコリを落としながら言った。

「貴様がいくら本気になろうとも、御館様には指一本触れさせん」

白蓮の前に立ち、呪符を構えた御影が叫んだ!


「おやおや、威勢がよいことで…。」

鵺がそう言うと同時に黒服の中が盛り上がり、顔や体格が変わり始めた!

「この姿になるのは久しぶりですね、はたして貴方に止めるコトガ…デキマスカ…グォ、ゴォァァァアア」

雄叫びをあげながら、鵺は本来の妖の姿へと変身した!