「クックックック…なにを言い出すかと思えば馬鹿なことを…私が妖であるなんて証拠がどこにあるんですか?退魔士様。」

男は不敵に笑うと、忍を馬鹿にした態度でそう言った。


「………。」


「ゴチャゴチャうるせぇこうすりゃわかんだろ」

忍が黙ったまま男を睨みつけていると、頭の横をすり抜けて二枚の呪符が飛んでいった!


  ボガァァァアアン

呪符に触れた瞬間大きな爆発と共に、男は煙に包まれた!

「へへっ!ざまぁみろ!」

親指で鼻を弾きながら沙綺が現れた。
透と彩音も後ろにいる。

「あんたいきなり何するのよ!!髪カスったじゃない!!」

忍は沙綺に向かって叫んだ。

「俺がミスるわけねーだろ!こんな奴なんか一発で…。」

「待てまだだ沙綺」

透は金色に光る目で煙の方を見ると、沙綺達を横に引き倒した!

シャァァー

間一髪透達の立っていた位置を巨大な何かが飛びついてきた

「イタタタ…ん、何すんのよ!!…………何あれ。」

彩音たちより先に上半身を起こして忍は叫び、そして驚きの表情で凍り付いた。

「ちっ…こいつはやっかいな奴引いちまったな」

沙綺と彩音も冷や汗をかいてそれを見つめた。