その言葉を聞いて、透は双子の女の子の事が心配になったが、沙綺が白蓮に自信ありげに答えた。


「油断は出来ませんが、神楽や忍達も居ますし大丈夫でしょう。」

沙綺が答えると、彩音達も頷き返した。

透は特に言うことがなかったので、そのまま状況を見送ることにした。


「じゃあすまないねぇ、早速でいいなら行ってもらいたいんじゃが?」

その問いかけに、お互い準備が良いかアイコンタクトをした透達は、同時に頷き返した。

それを見て御影は一つ忠告があると透達に話しかけた。


「私も遺体の確認に行ったのだが、傷跡から言って大型の妖か複数の妖の可能性がある。
熟練の退魔士をあそこまで追い込むなら、強敵なのかもしれない。
傷を負った妖は荒いから気をつけろよ。」

そう言って御影は場所の説明を透達にした。


到着予想時間は夕方、暗くなる前には片づけたい。
透は前回の悔しさを思い出した。