「クハハハハハ!それまで受け継いでいるとはな!予定が変わった!
また出直すとしよう。」

そう言うと初めて男は目を見せた。

細く、切れ長の目、その目に見つめられた瞬間、透は身動きがとれなくなった!


「くっ…貴様何を…!」


「お前を連れて帰るなど、私にはたやすいこと。
だが、予定外の能力だったため連れて帰るには少し判定に困ってね…。
組織に処分を決めてもらってから行動することにしよう。
お前の力がどんなものかわかった、手下に襲わせてみて良かったよ。
裏切り者の玄奘の後継者よ、次に会う時を楽しみにしているよ。クハハハハハハ!」

帽子の男は笑い声とともに去っていった…。


「裏切り者…組織だとこの力を狙っているのは何故なんだ」

透の叫びに答える者はすでにおらず、虚しくビルに消えていった…。