あたしは、ずっと圭人を
見ていると…

パチッ

「あ……」

目が合ってしまった。

そのとたん…
どんどん圭人がこっちへ来る。
「え?…な、何?」

こ…こっちに来るの!?

あたしは…
戸惑っていた。

圭人があたしの前に立つ。

「ちょっと来てくれ!!
キミに決定!!」

圭人は、あたしの手を引っ張りカメラマンの前に…
圭人と2人で立たされた。

「ちょっとぉ〜
何、あの子〜!?」

「ブスの癖に〜!?」

ヒソヒソと言っている。

圭人は1番人気あるらしい…
なので…
女のファンがほっておく
はずがない。

こんな素人のあたし何かが…
圭人と写真を撮ってもねぇ‥

ファンは嬉しくないだろう。

「おいっ!!
俺が選んだんだ。
文句はないだろう?」

と、ファンの方に笑顔を
向けた。

すると…

キャ――――ッ!!

みんなして叫ぶ。

"う…うるさいぃ…"

あたしが思っていると…
圭人があたしに笑顔を向ける。
ドキッ‥

"何なんだ…このドキッっての"
恥ずかしくなって来た…

「あの〜…
あたしは…??」

頭がごちゃごちゃに
なっている。

「キミが可愛かったから。
キミ…名前は?」

「る…るなです!!」

あたしは緊張のあまり
声が裏返ってしまった!!

圭人は笑っている。

あたしは顔を真っ赤にした。

「ククッ…流南かっ!!
…フフッ…可愛い名前だね!」

"かわいい"

その言葉を聞いて
恥ずかしくなった。

「いえ…可愛いだなんて…
ありがとうございます!!
フフッ…」

あたしは1人デレデレ
している。