―――…
「なんで茜が
ここにいんのよ」
今日は決勝戦当日。
あたしは下の
ベンチではなく、
応援にかけつけた
野球部以外のみんなと
スタンドにいた。
早速皐月から
厳しい言葉が
とんでくる。
「多分あたしが
下にいても
迷惑かけることしか
できないから…」
「…ふーん。
まあいいけど」
皐月は何も聞かず
前を向いた。
こやって何でもかんでも
聞いて来ないところが
好きなんだ。
あたしが話すのを
待ってくれてるんだよね。
ありがとう皐月…。
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