その一言と、
コーンスープの温もりに
まるで何かの糸が
ぷつんと切れたように
涙が次々と
流れてきた。
「あれっ…!
なんでだろ。
ごめんね!
すぐ泣き止むから…」
「なんで?」
「え、だって…」
「泣けばいいじゃん。
…せ、背中なら
貸してやるから…」
顔をそむけて
耳を赤くして
ごにょごにょ言う
崎美君を見て…
おもいきり力がぬけた。
「もうっ…!
崎美君…顔真っ赤!
…っ!
うっ…ふえ~」
「もっと静かに
泣けよ…」
悪態をつく崎美君だけど
やっぱりその耳は
真っ赤だった。
でも今のあたしには…
その赤い耳が
助けになった…。